塾の選び方
有名な高校に合格させている「実績」で塾を選んでいませんか。このページでは、英語の参考書を多数、執筆している著者が、塾の選び方を、徹底的に解説しています。
<目次>
1.何も考えずに塾を選ぶと痛い目にあうかもしれない
2.成績が良い子供に最適な塾
3.成績が普通の子供に最適な塾
4.勉強の「基礎」ができていない子供に最適な塾
5.もちろん、例外もありますが……。
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何も考えずに塾を選ぶと痛い目にあうかもしれない
どちらの塾に子供を入れたいと思いますか?
<塾A>
・超難関の私立高校・公立高校の合格実績 No.1!
・偏差値70の生徒多数!
<塾B>
・普通の私立高校・効率広告の合格ばかり
・偏差値50くらいの生徒が多いとの噂
教育に熱心なら、塾Aですよね。
しかし、何も考えずに、塾Aを選ぶと痛い目にあうこともあります。
なぜなのでしょうか。
成績が良い子供に最適な塾
塾Aのように「実績」を出せば、教育熱心な親が集まってきます。概して、教育熱心な親の方が、塾の費用が高くても出してくれます。そこで、(すべてではないと思いますが)多くの塾では以下のようにして、「実績」が出やすくなるようにしているようです。
◆成績の順で、クラス分けする
◆教え方がうまい先生は、成績が良い人のクラスを担当する
◆成績が良い人のクラスでは、「そのクラスの平均よりも若干上の子供」に、授業のスピードをあわせる
つまり、成績が良い人のクラスの「平均以上」の子供には「最高の塾」になるようにしているわけです。このようにすることで、「超難関の高校の合格実績」も「偏差値」も上がるのです。
しかし――。
成績が良いクラスの「平均よりも下」の生徒は、置いてきぼりです。良心的な塾だと補習をしますが、補習しないところも……もっというなら、成績が普通〜悪い人のクラスでは、更に酷い状況が待っています。
つまり、塾Aは「成績が良い子供」を「更にステップアップさせる」には最適ですが、「成績が普通もしくは悪い子供」の「成績を上げる」には、あまり向いていないことが多いといえます。
成績が普通の子供に最適な塾
20年以上前の話になりますが、私が通っていた塾には、かなり「補習」がありました。正確に書くと、成績が良い子供はすぐに帰れましたが、成績が悪いと、徹底的に補習をかけられて、帰れなくなってしまうのです。つまり、「受験で必要最低限のこと」ができるまで、補習があったわけですね。
この塾の「実績」をみると、確かに「全国展開している有名な進学塾」のような「華々しい実績」はありませんでしたが、部活で忙しくて、勉強の時間がなかった子供が、そこそこ良い高校に合格できていました。
ただ、成績が極めて良い子供には、「更にステップアップできる」体制はありませんでしたし、小学校の基礎ができていないような成績の悪い子供まで、流石に手が行き届いていないようでした(塾なので、マンツーマンにできない)。
つまり、無料で補習をしてくれるような「親身になって授業をしている塾」は、成績が普通くらいであったり、成績が悪くても、学校で「基礎」がみについている生徒には最適だといえます。
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勉強の「基礎」ができていない子供に最適な塾
小学校のときの「漢字」「分数」などの基礎ができていないと、どのような塾に行っても効果は期待できません。
かといって、私は家庭教師も疑問だと思います。
そこで、お勧めなのは「個別指導がある塾」です。個別指導とは、1つの部屋に、間仕切りがあって、生徒1人ずつのスペースがあって、多くても、生徒6人に大して、先生が1人くらいの割合で、指導してくれる塾のことです。
もちろん、個別指導だからといって、すべての塾がいいわけではありませんが、この手の塾には、生徒にあったプリントも用意してくれますし、きめ細やかな授業をうけることができます。
ただ、やはり、成績が普通以上の生徒には、「物足りない」というのが正直なところです。なので、個別指導の塾は、勉強の「基礎」ができていない子供に最適な塾といえます。
もちろん、例外もありますが……。
ここに掲載した「塾の選び方」は、あくまで一般的な話であって、必ず例外はあるかと思います。
ただ、1つ絶対的にいえることが、「塾の選び方を間違えると、子供の一生をすべて台無しにする」ということです。
私は中学生のときに、3回ほど塾を変えましたし、塾講師時代も2つの塾を経験しています。やはり、そこで思うのは、塾にも、得意・不得意がありますし、どれだけ素晴らしい塾でも、子供にあう、あわないもあります。
なので、色々な人の噂を聞きつつ、色々な塾を体験することも重要だと思います。子供に本当にあう塾を見つけるまで……。